2013年5月5日日曜日

飯豊山

 会津の山と言えば「磐梯山」でしょう。民謡にも唄われているように広く知られている山だと思います。
 しかし、もう一つ会津を代表とする山を上げるとすれば「飯豊山」です。
 会津の人には磐梯山の方が初冠雪した時などで、よく話題になる山だと思います。学校でも海抜の高さの覚え方を教わったりしました。ちなみに私の地域では、高さ1819mで「いっぱい食う」という、今思えば何とも小バカ扱いされてるような教わり方でしたが…。
 しかし飯豊山についてはあまり話題には上がらなかったように記憶しています。しかし飯豊山は会津の中心地域で見える山の中ではもっとも早い時期に冠雪し、そして夏になってもしばらくは残雪を蓄えています。その飯豊山の積雪の量で季節を強く実感します。


 磐梯山より遠くにあって、天気の良い日でないとなかなか見えない山ですが、会津地域に住んでいる人には目に入りやすい位置にあるので、皆はその存在をしっかり感じているはずです。この飯豊山に対しては、会津地域の人は実際どのような印象を抱いているのか興味があります。
 会津北部地域、喜多方などの人にとっては飯豊山麓からの水などで恩恵を多いに受けているので磐梯山より尊い存在になっているかもしれません。


 自分が小さいころは飯豊山の存在は感じていましたが、住んでいる地域からは山々のかなり遠くにそびえ立っていました。
 しかし磐梯山の方が身近にあり、形状も特徴的で目立った存在だったのでこちらのほうをよく眺めの対象とし、話題にしていました。
 ただ飯豊山については全く無関心だったというわけではありませんでした。なんとなくですが、向こうに見えるあの山は自分が住んでいる場所の果てで、あそこから向こうは別の世界なのだというような感覚、想像などを抱かせる存在でした。


 会津に再び住み始めた頃、ある雲の少ないよく晴れた日に、その雪で覆われた全体を見たとき以来、存在を強く感じるようになっています。
 
 百名山に選ばれている山ですが、そういったものを超えているような、もっと特別な存在になっています。