2013年10月27日日曜日

紅葉の田子倉ダム

只見川の上流には田子倉ダムがあります。

周辺では紅葉が見頃になっていました。

田子倉ダムの頂上です。


田子倉ダムには展望台や食堂があり、観光地となっています。

只見町を見下ろすと、その巨大さを実感します。

またダムによってできた人造湖には遊覧船があります。

この遊覧船も豪雨水害によって営業が停止されていましたが、今年になって再開されました。

この日はあいにくの天気で寒かったのですが、せっかくなので乗ってみました。

湖からはなかなかいい景色が見られました。

湖周辺の岩は独特な形をしています。

田子倉ダムが遠くに見えます。
この人造湖の広さを感じますが、水深も最も深いところで100mと超えるそうです。


岸壁にはいくつか滝などが見られました。


船内に流れるガイドのアナウンスやBGMも感じがいいものでした。

船着き場に到着するころになると、唱歌としておなじみの「今日の日はさようなら」が流れてきたのですが、これにはほのぼのと聴き入ってしまいました。

船から降りた時には何か清々しさや、少し元気が出たのを感じました。

せっかく紅葉が見頃になってきたのですが、ここは来月中旬過ぎにはもう雪景色になっているかもしれません。



今月のブログでは只見川とその周辺について、いろいろと気になることを書いてしまいました。
しかしこの時期は各地で食にちなんだ催しが行われており、嬉しい盛り上がりが見られました。

まだいろいろと困難なことを抱える奥会津地域ですが、これからも元気を保ち続けてほしいです。

2013年10月23日水曜日

会津フード記 その10「きのこ」

今回は秋の旬で山の幸である「きのこ」をとりあげます。

道の駅「田島」へ向かう国道121号線(日光街道)沿いには、きのこの直売所が数件並んでいます。
南会津産のきのこは幸いにも今年は出荷制限の対象にならなかったようでした。



珍しいきのこでもあったら購入してみようと思い、訪れたのですがシメジ、舞茸、松茸、クリタケと一般的なものが多かったです。

しかし中でもシシタケというものがあり、これは初めて見ましたが異様な形をしています。
どうやって食べたらいいか分からず、今回は見送りました。

今回購入したのはホンシメジ(天然物)と舞茸です。
舞茸は天然物ではなかったのですが、原木から栽培されたもので味は天然物に劣らないとのこと。

量の少ない値段の手頃なものを選んだのですが、それでも高価な買い物となってしまいました。
しかし天然のホンシメジを初めて食べるので、楽しみです。

とはいうものの、さてどうやって食べたらいいのか。

素材の味を活かすには天ぷら、鍋などがいいかもしれませんが、天ぷらは実はまだやったことがないですし、鍋は他の具材も購入しなければなりません。


考えたあげく、

カレーにしてしまいました。


最初、きのこを茹でているときは実にいい香りが漂ってきました。
しかしカレーの具にすると、やはりカレーの味の方が強いです。

しかしそれでもなかなか楽しめました。

反省点
  • 水の量が少し多かった
  • 舞茸の根っこの部分をもっととればよかった
  • カレーのルウを入れる前に、もっと香りを嗅いでいればよかった


きのこだけでも、けっこういい料理が食べられてしまう位の値段でしたが、半ばヤケ気味になるとここまでできるものです。

今回の料理は美味しかったというより、やり遂げたという感が強いものがありました。


まだきのこは少し残っているので、今度は味噌汁などにしてしっかり味わいたいと思います。

2013年10月20日日曜日

只見川の今を見つめて:後編

金山町にあった二本木橋は平成23年の豪雨水害によって流されてしまいましたが、現在はだいぶ復旧されている状態です。

来月にはいよいよ開通になるようです。

その二本木橋付近では護岸工事が進められていましたが、この場所は非常に気になりました。

ここの川岸の削られた断面を見ると白っぽい岩石になっています。

ご覧の通り、川にはその岩石が溶け込んでいるのが見て分かりました。
只見川の現在の濁りの主な原因はここにあるのかもしれない、最初はそう思いました。



しかし、さらにその場所から上流へ進んでもまだ濁りは見られました。
ここは支流(左側)が合流しているところです。
この写真で確認できると思いますが、比較するとやはり只見川は白っぽい濁りがあるように見えます。

夏以来になりますが、再び只見町までやってきました。

ここでも支流から流れてきた大量の土砂が堆積しています。
ちなみに土砂の真ん中に溝を作っている流れが、普段の支流の状態です。

堤防の増設工事もされていました。

しかしここまで来ると只見川もいつのまにか透明感が出ています。
どの辺からこのようになったのかは、確認できませんでした。

ついに只見ダムまできました。

ここには公園がありますが、ここでも水害の跡がまだ残っています。

只見ダムの水ですが、ここもやはり濁っているような気がしました。
滅多に来る場所ではないので、いつもはどのような状態なのかはわかりません。
しかし、ここまで山奥にあるのだからもう少しきれいなはずだろうと、願望があるせいか、そう思ってしまいます。


只見ダムのさらに上には巨大な田子倉ダムがそびえたっています。

ここのダム湖は観光船もあり、今頃は紅葉が色づいてきているでしょう。



今回は只見川の濁りの始まりとなっている場所を見つけてみようという試みをもって辿ってきたのですが、結局はっきりとしたことはわかりませんでした。

しかし二本木橋付近の地質が白い岩石だったことが気にかかっています。
あそこの工事が完了すれば、少しは濁りは治まると思います。


ところでなぜこのように川の濁りにこだわっているのか。
それはやはりこの川の色が、この地域に住んでいる人に良くない影響を与えているからだと思うからです、

私でさえ、只見川が濁っている状態を見るのはいい気がしません。
この地域に住んでいる人達は慣れてしまったかも、あるいは気にしないようにしているのかもしれません。
しかし気持ちを暗くさせているだろうという考えは、どうしても浮かんでしまいます。


一昨年の水害を経験したので、護岸工事の必要性は十分に感じています。
やはりこれからも安心してこの地域で生活していくためには仕方の無いことでしょう。

しかし、それらに加えて現在必要なのは、この地域に住んでいる人達を元気づける支援をすることではないかと思います。


奥会津地域の人達へのそのような支援はどのようなものにすべきかは、まだよく分かりません。

ただ、この地域に住む多くの人が持っていたら嬉しいというものがあります。
漠然としていますが、言うなれば「生きがい」というものが当てはまるかもしれません。

この地域に住むことの意味(価値)とか、自分とこの地域との結びつき、そのようなことを見いだしてもらえれば現在の状況でも元気でいられるのではないかと思うのです。

単に只見川とその周りの紅葉の美しさを見ることだけでも、また誰かの役に立っていることだけでも、生きがいを感じていた人もいたと思います。

そういったものを見いだすこと、得ることがこの地域の人に活力を与えるものになると思うのです。

ですから、それの手助けとなるような支援があればいいと思います。



今月は、「只見川の今を見つめて」と題して只見川を特集してきました。
前編でも述べた通り、今回はあまり気乗りしないブログでした。

次回からは楽しいものになればいいのですが。

それでは

2013年10月13日日曜日

只見川の今を見つめて:中編


柳津町から上流は、災害後の復旧工事や護岸工事を多く目にするようになりました。

護岸のためのコンクリートブロックは現場付近で大量に生産されています。

只見川とその支流の合流付近では、災害時に流されてきた多くの土砂が堆積しています。
これらも今の只見川の濁りの原因となっているのでしょう。



すっかり変わってしまった只見川ですが、以前と同じような只見川らしい風景も残っています。
原始の頃の風景を感じさせる独特の地形が見られます。

太古の時代は会津地方は海だったそうですが、貝の化石なども見つかることがあり子どもの頃はそれらを発掘して遊んでいたこともありました。




また周辺には、いかにも鉄道ファンが好みそうな鉄橋が多く見られます。

しかし現在は水害のため橋梁が流されてしまい川口駅〜只見駅は不通になっています。
現在のところJR只見線は会津若松駅からはこの川口駅が終点となっており、それ以降は代行バスが運行されているようです。



川口駅以降には被害を受けた橋が見られます。


只見線の復旧は奥会津の人に切望されていることでしょう。

冬には新潟県へ抜ける国道も閉鎖されてしまうためかなり不便になりますし、特に今の紅葉の時期には観光としてアピールできるものもあったので、奥会津の地域の人にとってはかなり厳しい状況にあります。

しかも現在はまだ原発事故の方が深刻であるので、こちらへ支援を求めることを大々的にはしづらいものがあるでしょう。



せっかくなので温泉でも宣伝させていただきます。
只見川沿いの温泉も鄙びた温泉のファンの方向けのなかなかよいところがあります。

湯倉温泉共同浴場 

脱衣所の前には、只見川を一望できる休憩室があります。


中でも喜ばしい復興を遂げているところがあったので紹介します。

三島町にある「栄光館」という温泉旅館です。
ここは只見川沿いに温泉があったので、一昨年の水害時には温泉が川に水没してしまいました。
撮影:7月下旬頃
しかし現在は再生されており、ご覧の通りです。
水害前からも何度か利用したことのありますが、眺めのいいこの温泉がまた戻ったことはうれしかったです。



館内も、復旧を機会に感じよく改装されていました。