2013年7月28日日曜日

大川をゆく 第四回「大川の源流へ」

“大川をゆく”最終回の第四回は源流である荒海川までを辿りながら、周辺を紹介していきます。

支流である桧沢川を過ぎると、大川の流量は急に少なくなります。


田島町地域を過ぎる辺りでは、大川はいかにも田舎を流れる清流の姿を見せてきます。


ここまでくると周辺はずいぶん鄙びた地域になってきますが、この辺りにも興味を持った観光施設があったので紹介します。

「会津山村道場」という施設で、昔は農業の中堅的な指導者を育成する場所として設立されたところでしたが、現在ではキャンプや野外オリエンテーションなどに使用されています。


体育館や売店、宿泊施設等の設備が整っているようです。


キャンプ場は「うさぎの森オートキャンプ場」という名前ですが、その名の通りウサギの彫像があります。
なかなか面白い造形。

こちらにもウサギの石像があります。
これもいいデザイン。
作者もこのような表情で制作していたのでしょう。

しかしなぜウサギなのか、後でネットで調べたのですがこの施設ではウサギがたくさん飼育されているようでした。
ここを訪れたときはわからなかったので残念です。
今度ここに来たときはぜひ戯れなければ。


大川の上流域にかなり進んできたのですが、ここでも河岸工事が行われていました。
さすがにこのようなところで工事されている風景を見ると気が滅入るものがあります。
地域にとって必要な工事でしょうけど、どうも白色コンクリートが景観を損なう感があります。
もっと目立たないデザインで、周囲の環境と調和する防壁があればいいと思います。



さらに上流へ進んでいくと、やがて山王川(左奥)と荒海川(右奥)の合流地点となり、ここからが大川の始まりとなります。
道路も国道121号線と352号線の交差地点となります。


大川の源流である荒海川沿いの国道352号線沿いをもう少し進んでみました。
今までは「道の駅たじま」がある山王川沿いの121号線を通っていたので、こちらの方面へ進んでいくのはたぶん初めてです。

しばらく進むとそこには「三滝温泉」という場所があります。
宿の前にはご覧のような滝がありました!
ここの温泉は地図でも他の場所と比べて目立たなく記されているので、その存在すら知らない人も多いのではないでしょうか。
私もここは初めて知りました。
まだまだ地元には、未だ知らずにいる面白い場所がありそうです。

三滝温泉だけでなく、その先にもまだ紹介したいところがあったのですが、またの機会にします。


以上で“大川をゆく”は、おしまいです。

2013年7月24日水曜日

会津フード記 その4「地鶏」

今回は会津の地鶏を紹介します。

会津の地鶏は純系で古くから飼育されていたことが確認されており、会津の特産品とするにふさわしいものだと思います。

ところで会津ではソースカツ丼が名物なので、ぜひ地鶏を使ったカツを食べてみたいと思ったのですが、なかなか見つかりませんでした。
そこで会津地鶏を扱っている業者さんに問い合わせたところ、ようやく一軒確認できました。

紹介してもらったお店は南会津町にある「富じ亭」というところです。

これが会津地鶏を使ったカツ丼(重)ですが肉はササミでした。

味は普通に美味かったというのが率直な感想ですが、しかしここの店だけでなく会津若松市内などのソースカツ丼の店でもメニューに置いてあってもいいのではないかと思いました。

ついでですが、
これは三島町にある「ログハウスどんぐり」というお店の「地鶏の塩焼き」です。
シンプルな味付けですが、これもなかなかでした。


今回食べてきた地鶏料理は以上ですが、思うに地元では地鶏はそれほど目立った普及はされていないように感じます。
会津の食べ物を紹介するサイトを見てもメインはラーメンか普通のソースカツ丼ばかりで、地鶏の存在感はあまり感じられません。
洋風のレストランなどでも地鶏の卵などが使われた料理をメニューに入れて、もっとアピールしたらよいのではないかと思いました。


ところで伊達市や川俣町にもそれぞれ地鶏があり、町中には唐揚げの店舗があります。
どちらも食べたことがありますがとても美味しく、そして特産品というアピール感が伝わってきました。

会津でも何か催しなどの機会にそれらが販売されてもいいのではないかと思います。
地鶏だけではないのですが、他の地域の特産品を食べることによって、自分たちのそれに対する意識も高くなると思いますし、被災地の特産品であれば支援にもつながると思います。

2013年7月21日日曜日

大川をゆく 第三回「川周辺の自然」

会津若松市を南下し、南会津方面に入ると大川周辺は自然の見どころも多くなってきます。



湯野上温泉地域からは特徴的な姿をした山々が見られます。


小野岳などは昔話の絵本に描かれるようなこんもりとした姿をしていて、湯野上温泉地域のシンボル的な山となっています。
登山道も整備されているようで、山登りが好きな人にも楽しめると思います。

二岐山の姿などは、初めて見る人に取ってはとても興味を持たれるのではないでしょうか。
写真中央にある真ん中がへこんだように見える形をした山がそれです。
この山には古くから伝わる奇妙な伝説があって、「ダイタンボウ」(おそらく民話などで「ダイダラボッチ」という名前で知られる巨人の類)という大男がこの山を跨いだ時に、はずみでこのような形になっしまったらしいです。
かなりスケールのでかい話ですが…。
山を避けて通ってくれてもよかったじゃないかと思ったりもします。


また大川沿いの渓谷も、その様相が際立ってきます。



この辺りの渓流と岩肌の眺めはなかなかのものです。
以前は渓流沿いに露天風呂があったのですが、現在は利用されていないようでちょっと残念でした。

渓谷の中でも下郷町にある「塔のへつり」という場所は、その独特の地形から観光名所になっています。




太古の昔からの川の浸食や風化により柔らかい地層が削られ、このような地形が形成されたそうです。



「塔のへつり」からさらに上流へ進むと大川沿いは一変して開放的な景色が広がってきます。

釣りしている人も多く見かけました。

この付近は水田や集落もあり、かなり気持ちのよい風景がみられます。
今年の四月の始めにも訪れたのですが、その頃もうすでに鯉のぼりを上げている家もありました。
自然の、力強くて清々しい精気が川沿いを通り抜けているような感じがこの辺りにはします。



ところで番外となりますが、大川から少し離れた場所(大川支流の加藤谷川沿い)に「養鱒公園」という施設があり、なかなか素晴らしい場所だったのでついでに紹介します。

ここではイワナ、ヤマメ、ニジマスなどの淡水魚が養殖されていて、食堂がある建物もあります。


また釣り堀や水遊びができる広場もあります。



敷地内の生け簀には大きく成長した魚達が勢いよく泳いでいました。


ところで、以前仕事で訪れたのですが、浜通り地方の川内村には「いわなの郷」という、その名の通りイワナ釣りが楽しめる観光施設があり、その周囲の山の斜面には宿泊できるとても感じの良いコテージがいくつか建っていました。

川内村の「いわなの郷」はかなりうらやましい場所でしたが、そこのコテージの造りには及ばなくてもいいので、この養鱒公園にも簡易的な宿泊小屋などがあれば面白いと思います。
釣り好きな人には、一日中楽しめるでしょう。



“大川をゆく”最後の第四回は源流付近を紹介します。

2013年7月14日日曜日

大川をゆく 第二回「川沿いの温泉郷」

”大川をゆく”第二回目は大川沿いの温泉地域を紹介します。


会津若松市から大川をさらに上流へ進むと、川沿いは渓谷へと変わっていきます。

やがて会津の代表的な温泉地域である芦ノ牧温泉郷に入ります。


大川沿いには多くの温泉旅館があります。
部屋からの眺めはさぞかし素晴らしいものでしょう。
一度は宿泊してみたい施設ばかりです。

中心街には温泉の流れる滝もあります。


少し上流へ進むと簗を設置する場所があります。
簗とは魚を取るための大掛かりな仕掛けなのですが、この簗場では8月から設置されるようです。
簗場は他の地域にもあるので、今後のブログで実際に仕掛けられたものを紹介できればと思います。


ところで…
この地域の駅「芦ノ牧温泉駅」には、猫が駅長を務めているということをメディアや雑誌等で知りました。
ぜひお会いし、その姿を確かめなければと思いこの駅を訪れたのですが…。

夜勤明けかお休み中のようでした。
張り紙には「起こさないで下さい」とのこと。
だいぶお疲れの様子で、写真で見ていた姿よりもなんとなく痩せられていたように見えました。
睡眠中でも帽子は被ったままという仕事熱心ぶり。


さて、芦ノ牧温泉からさらに上流へ進むと今後は湯野上温泉郷があります。



この地域も川沿いには旅館や古民家風の宿があり、少し離れた場所ですが会津の観光名所として広く知られた「大内宿」があるなど、見所が多い場所でもあります。

駅舎は茅葺き屋根というユニークな造りです。

舎内も囲炉裏があって面白い。
ここだけでもしばらく楽しめそうです。


ところで駅の敷地内には足湯が新設されていました。
これは去年に造られたようですが、このように駅のすぐそばに設置するのは面白いアイデアだと思います。


足湯に浸かりながら列車が通り過ぎるのを眺めることができますし、時間にゆとりのある人なら、この駅で下車して次の列車が到着するまで足湯を楽しむこともできます。
定期的に運行されるトロッコ列車ならこの駅に長く停車しているので、乗客で果敢な人ならその間に下車してほんのひとときでも足湯に浸り、発車のアナウンスがされたら猛ダッシュで再び乗車することも可能でしょう。


ところで私も入ってみました。
温度はやや熱めで、しばらく浸らしていると次第に体までも温まってきてなかなか気持ちよかったです。

この湯野上温泉地域は、このような足湯が造られているだけでなく、季節のイベントなどもその地域の風習や特色を再現したものでありつつ観光としても見どころある内容であり、しっかりとした地域振興がされていると思いました。




この地域から上流の大川周辺は特徴ある姿をした山や地形など見所ある自然が多く見られるようになります。


次回は「大川周辺の自然」を紹介します。