2013年11月17日日曜日

山里の秋が見たい人へ

今回は秋の風景を紹介します。

会津地域は辺一面、すっかり紅葉の景色になっています。

稲刈りも、いつのまにか終わってしまったようです。


会津の秋というと古民家があって、のどかで鄙びた風景をイメージする人が多いかもしれません。

しかし、そういう絵に描いたような風景なら会津でも山間地の奥に行かないとそういった風景はなかなか見れません。

自分もここに住んでいながら、この季節にふさわしいそういった風景を見てみたいというのがあります。
私を含めた、そういう人のためにちょっと奥まで出かけてきました。


今回は南会津町の館岩地区にある前沢曲家集落への風景を紹介します。

館岩地区はもともとは舘岩村という自治体でしたが、2006年に他町村と合併しました。

この館岩地区へ行くには、南会津町を横切る国道352号線を新潟方面へと向かいます。

この日は11月中旬に差し掛かろうとしていた頃です。

幸いに天気も良くのどかな風景が見られました。

昔話にあるような風景といえばこういったものでしょう。



国道沿いを流れる川と館岩中学校付近にある白樺などを見たときは、来たかいがあったと思いました。


やがて館岩地区に入り、さらに進むと前沢曲家集落に着きます。

これがその集落です。



曲家とは建物が上から見るとL字形をしている民家であり、昔は馬などの家畜が住む空間があったそうです。

雪深いこの地域で、一つ屋根の下、家族同様暮らしていたのが想像できます。


屋根も茅葺きの昔の様式を保存している住居がほとんどでした。


現在ではもちろん家畜などはいないでしょうが、普通にこの住居と環境の中で、日々の生活を送っている人達がいました。



集落内では、めずらしい植物も生えていました。

畑では大根が大きく育っていました。

蕎麦もまだ収穫されずに残っている畑もありました。


私の気を特に引いたのはこの赤カブです。

このカブはこの地域で育てると赤くなる種らしいです。


近くの物産店でこのカブの漬物が売られていたので買ってみました。

調味料には酢が入っているようでしたが、あっさりとしています。

それよりもカブの辛味が感じられました。
辛味大根並みに辛く、すりおろして口にしたら相当でしょう。

私はタクアンなどの根菜の漬物は辛味がある方が好きなので、あとをひく味わいでした。


前沢集落に着いたときは夕方近くだったので、やがて辺はすっかり暗くなってしまいました。

空には小鳥の大群が飛び交っていました。
畑に残っていた作物など、たらふく食べたことと思います。



こういった昔の様式の生活環境の中で生きることは、現代へ向けての古き良きものをアピールしているのかもしれません。

しかし、自分たちの持っているものが他の地域ではあまり見れないものであるなら、単純にとっておきたいというものなのではないでしょうか。

綺麗な茅葺き屋根を見ていると迫力さえ感じますが、こういった建物に住むことは風流を感じるというか、一種の大掛かりな趣味的なものなのだろうと思います。

何にせよ親戚などにこういった家に住んでいる人がいれば、きっと遊びに行くのが楽しいでしょう。