今回は裏磐梯にある国道から雄国沼へ向かう、「雄子沢登山口」からのハイキングコースを紹介します。初めてこのコースを訪れたのはこちらへ住むようになってですが、なかなか楽しめる探勝路です。
今回、ここを訪れたのは先月の下旬始め頃なので、現在はちょっと植物の状態など風景が変わっているかもしません。
まず入り口です。ちょっと目立たないですが、場所は国道459号線沿いにあり、近くにはバス停と駐車場があります。
道の歩きやすさはガイドでは中級者程度となっているようですが、一般的なトレッキング用の装備なら十分でしょう。それほど急な坂道も無く、普段歩き慣れている人ならゆっくりいけば問題なく楽しめると思います。
今は「山ガール」など、女性でも積極的に自然散策をする人が増えているようですが、そういった経験者にとっても退屈しないのではないかと思います。
ところでただ自然の中を歩くことだけを楽しんでいるのは、ほとんど都会に住んでいる人達なのではないでしょうか。
田舎の人で単に自然を楽しむために登山をする人はおそらくごくわずかだと思います。
山菜採りなどといった目的が無い限りほとんど山にはいかないし、子どもでも学校行事で登山をする程度です。
私が、単に自然を散策することの楽しさを知ったのは、実は東京にいた時でした。
それは仕事先で同僚だった女の子に高尾山を紹介してもらったのがきっかけでした。彼女は私よりひとまわりも若い子でしたが、高尾山の近くで生まれ育ち、小さい頃から街へ遊びに行くかのように気軽に(悪天候でも!)高尾山に登山しにいくような、正真正銘の「山ガール」でした。
ただの登山道だけでは飽き足らず、道のない山林の中も進んで行き(素人はぜったいやっちゃダメ!)遭難者と間違われて保護されそうになったこともあったりと、本当に山の中で育ってきた東京のガールでした。
ところで高尾山は自然散策路としてはケーブルカーやリフトがあったりとかなり整備されている観光地だと思います。途中道が舗装されていたり、木材でできた足場が至る所にあるのでかなり歩きやすいです。その気になればパジャマ姿とサンダル履きでも登山できるでしょう。
山頂には、自動販売機がある店舗があったり観光施設があったりと、本当に頂上なのかと疑ってしまったくらいでしたが、雄大な富士山の姿が見えた時は本当に感動しました。
本当に自然散策する人が楽しめるように整備されているハイキングコースだったので、その後も一人ででもたびたび登山しにいってました。
その後は、長野県の上高地などへも連れて行ってもらいましたが、そこもよく整備されていて、ちょっと衝撃を受けてしまったくらい素晴らしい場所でした。
話が長くなってしまいましたが、再びコースを紹介します。
途中でブナが群生しているところがあります。
ブナの幹は模様が面白いです。
途中、雄子沢川を見下ろせる場所があります。見晴らしが良ければもっといいのですが。
雄国沼到着付近になると空が開けてきます。向こうには雄国山が見えます。
雄国沼ほとりの休憩舎が見えてくるとゴールです。
雄国沼です。
沼というと濁っているイメージですが、水は透明度が高いです。
雄国沼をさらに南西へ進むと、木道が整備された湿地帯があります。
やはり時期が早かったようで、花などは一部の種類しか咲いていませんでした。写真は「ショウジョウバカマ」という花。
水芭蕉はまだ葉も広がっていませんでした。
雪解けで水の量が多かったのでしょうか。水上を歩くようになっている木道の箇所がありました。ちょっと危険ですが、こういうのは私は大好きです。
「リュウキンカ」という花らしいのですが、これらは良く見かけました。
水没していても健気に花を咲かせています!
あきらめていた水芭蕉の花発見!これも水没中!!
夏頃にはガイドブックに見られるような光景が広がっていると思います。その頃にはまた来てみようと思います。
でもこの時期でも、見所はありました。これは「ミネザクラ」とう花らしいです。
なぜか皆花を下に向けています。どうしたんだ!?
以上が雄国沼までのハイキングコースでした。ちなみに雄国沼への登山路は他にもあります。雄国沼という自然観光地は沼付近の整備はなかなか良かったので、コースももう少し整備されてもいいのではないかと思います。
高尾山や上高地など自然を楽しむための観光地は独自にもっと進歩していってもいいと思います。
もちろん人が入るのを規制するような保護地域も必要ですがそのような地域と、町中にある公園との中間に位置するような区域として発展していって欲しいです。
そのことによる環境への影響は多少あると思います。高尾山などは世界的な観光ブックなどで紹介されて今は多くの観光客が訪れていると思うので、登山道の整備もかなり大変だろうと思います。
しかし自然に親しみ、より大事に思うようになったのはやはり高尾山などの楽しめる自然観光地に行ったのがきっかけですし、それに他にも同じような場所が増えれば、登山者が高尾山など特定の場所に集中することもなくなると思うのです。
登山道などを開発するにあたって他に懸念するのが、ゴミの問題でしょう。
↑今回のこの登山コースにもゴミが落ちているの見かけました。ハイキングコースを開発した方がいいと言っておきながら、このようなことが増えるのは自分も嫌なのは確かです。毎日、登山道を清掃しにいくのは無理があるでしょう。現状的にはやはり登山者のマナーに頼るしかないのでしょう。
その場所を管理している団体が定期的に清掃するのでしょうけど、それまで放置されていたゴミは風や生き物などによって拡散してしまうという恐れもあります。
私なら、途中でゴミ箱が設置してあったらそこまで落ちているゴミを持っていってもいいいのですが。
しかし実際にゴミ箱を設置したところ、外から持ち込まれたゴミのせいで、かえってひどくなってしまったという報告もあるようです。
でも観光地などのゴミの問題について、ちょっとしたアイデアがあります。
例えばその観光地にある宿泊施設などがゴミを引き取ってくれればいいのではないかと思うのです。ちょっとの量でもいいので、宿泊者がその観光地に落ちているゴミを拾ってくれば、ドリンクなど何かサービスをしてあげればいいのではないでしょうか。集まったそのゴミは、その地域の自治体に処理してもらうなどして。多くの人がそれをやればかなりゴミが集まると思います。
自分も旅行で海に行った時に、早朝浜辺を散歩しているとき落ちていたゴミを拾いたかったのですが、やはり気が引けてそのままにしてしまったことがあります。
でも、そのゴミを自分が集めてくることで、例えば朝食に一品加えてくれたり、みそ汁ちょっとリッチなものにしてくれたりしたら積極的に拾っていたと思います。またそういうサービスなら協力してもいいという人が他にもきっといると思います。
そのようなやり取りは大きなホテルや旅館では無理だと思うので、民宿など小さい宿泊施設ならできるのではないでしょうか。
多少の費用や少しは何かのリスクはあるかもしれませんが、その観光地が常にきれいになるし、ゴミに対する意識を持った人も多く来てくれるのではないでしょうか。
今回はずいぶん長い内容の投稿になってしまいすみません。雄国沼ハイキングコースに興味をもたれた方、ぜひいらしてください!