2013年7月7日日曜日

大川をゆく 第一回「大川の流れ」

今月は大川を特集します。

正式な名称は「阿賀川」(新潟県では「阿賀野川」と変わる)と呼ばれていますが、会津では「大川」と呼ばれています。

大川は南の栃木県との県境にある荒海山から流れる荒海川を源流としており、会津地方の主要都市である会津若松市を通り、途中で西に向きを変え日本海方面へと貫き流れる距離の長い川です。

名前から受ける印象通り、この地域に大きな影響を与えてきた川です。
古来から大雨による増水で洪水となり、各地に幾度も被害を与えてきました。

昔から繰り返し治水工事が行われ、蛇行している部分を短くするなどして現在のこのような姿になったのです。

堤防に枯れ草が線状に堆積しているのが確認できると思いますが、増水した時にはこの高さにまで達します。
私が高校生の頃ですが、この川を渡る鉄橋にまで川の水が達し、列車が通行できなくなったこともありました。

これは私が地元を離れている時に設置されていた工作物です。
洪水時に水位が上がるのを防ぐ「床固」と呼ばれるものだと思われます。
魚の住処となっているようで興味を持ちました。

今後もこの川には様々な治水事業が進められていくでしょう。


このように大川はそこを流れる地域の人々には大きな脅威となっていますが、同時に農業が盛んなこの地域には大きな恵みをもたらす存在でもありました。

これは頭首工という施設です。
これによって川の水がせき止められ、平野部の方へ流れていきます。


会津美里町本郷地域
それは用水路を通って水田に引かれたり、住宅地などで生活用水として利用されたりしています。

河川敷では公園が整備され、休日にはバーベキューやスポーツなどを楽しむ人達が見られます。

大川はその周辺の地域の生活にも密接に関わっている重要な川なのです。



大川を上流へと進むと山間地帯となり、川沿いは渓谷となっていきます。
さらに進むと温泉街がある地域に入っていきます。


山間部では、山の斜面が大きく崩れている場所がありました。
これは昨年起きた土砂崩れですが、東日本大震災とその後に発生した集中豪雨の影響によるものらしいです。
この斜面の近くにはカメラが設置され、今でも監視されています。

このように今もなお、その大川周辺の地形は変わりつつあります。


次回は「温泉地域」を紹介します。