2013年9月1日日曜日

昭和村について

今回は昭和村を紹介します。

昭和村は現在過疎化が進んでいる地域であり、特に高齢者が人口の半分以上に達している状態で、地域力の低下が懸念されているところです。




自治体でも独自の地域振興を行っているようで、古くからこの地域の産業であった「からむし織」をアピールし、それにちなんだ施設もあります。
しかし知名度が高い温泉や観光名所がある他の地域と比べて、地域の維持にはより努力が必要な場所であると思いました。

私も地元にいた頃さえ、近くの村でありながら訪れたことは無かったので、この地域の印象はほとんどありませんでした。

しかし地元に帰郷した時、たまたま車である地域を通ったのですが、その時、きれいな川が流れる集落の風景にとても印象を受けたことがありました。

周辺の標識を見て、はじめてそこが昭和村だということを知ったのです。


昭和村へは、先月の中旬に訪れました。

村内では夏の伝統的な祭りが行われていました。

やはりこの地域の風景はすばらしく感じます。


昭和村について、簡単ですが以下に紹介します。

まず村の中心を流れる野尻川です。


野尻川は前回の金山町でも触れましたが、とても気に入っている川です。


また清水の名所も村内の各地にありました。


産業は特色あるものとしてはからむし織り以外には、カスミ草の栽培も盛んにおこなわれているようです。


温泉等の設備もあります。

また冬に積もった雪を利用して農産物を保存する「雪室」があり、これには感心してしまいました。

かなりよい環境に恵まれたところで、山間地域にある小さな自治体としては質の高いものを感じられました。

田舎暮らしをするにはよいところだと思います。
特に余生を静かな環境で生活をしたいという高齢者の方がいれば、ここをお勧めしたいです。

高齢化が進んだ地域ですが、いっそのこと高齢者が暮らしやすく、他の地域の高齢者も移り住みたくなるような地域になってもいいのではないかと思います。


ある理想的な地域のイメージがあります。
それは、この昭和村と重なるものがあります。

高齢者が田舎の環境を楽しみながら、年金だけで充実した暮らしができ、内職などで小遣いを稼げる。
内職は織物などの工芸品で且つ適当に需要があるもので、自治体もそれらが手頃な値段で売れるよう支援をする。

農産物などはビニルハウスなど生産しやすい環境の中で自分で自給して生活することができ、また介護など福祉の支援を必要とする人もそれらの人と共同しながら生きている。

たまに自治体から余興・娯楽的なサービスを受けたり、地域の学生の活動を賞でたりしながら文化にも親しんでいる。

町並みも昔を少し偲ばせるような、穏やかになれる街灯や憩いの場などの施設がある。

昭和の初めから生きてきた人達が、理想としていた地域の姿とは、一例だがこういうものだったと知れるような、そういう地域社会があったらいいのではないかと思います。


ところで昭和村が舞台となった映画「ハーメルン」が今月公開されます。

撮影に使われた喰丸小学校の校舎があったので紹介します。

廃校となった古い木造の校舎ですが、地域の人によって村内の名所として保存されているようでした。


敷地内にはイチョウの木があり、葉が色づいたら写真に収めるにはいい風景が見られるでしょう。

この校舎は取り壊されることになっているので、その前に興味もたれた方は訪れてみてはいかがでしょうか。