2013年10月20日日曜日

只見川の今を見つめて:後編

金山町にあった二本木橋は平成23年の豪雨水害によって流されてしまいましたが、現在はだいぶ復旧されている状態です。

来月にはいよいよ開通になるようです。

その二本木橋付近では護岸工事が進められていましたが、この場所は非常に気になりました。

ここの川岸の削られた断面を見ると白っぽい岩石になっています。

ご覧の通り、川にはその岩石が溶け込んでいるのが見て分かりました。
只見川の現在の濁りの主な原因はここにあるのかもしれない、最初はそう思いました。



しかし、さらにその場所から上流へ進んでもまだ濁りは見られました。
ここは支流(左側)が合流しているところです。
この写真で確認できると思いますが、比較するとやはり只見川は白っぽい濁りがあるように見えます。

夏以来になりますが、再び只見町までやってきました。

ここでも支流から流れてきた大量の土砂が堆積しています。
ちなみに土砂の真ん中に溝を作っている流れが、普段の支流の状態です。

堤防の増設工事もされていました。

しかしここまで来ると只見川もいつのまにか透明感が出ています。
どの辺からこのようになったのかは、確認できませんでした。

ついに只見ダムまできました。

ここには公園がありますが、ここでも水害の跡がまだ残っています。

只見ダムの水ですが、ここもやはり濁っているような気がしました。
滅多に来る場所ではないので、いつもはどのような状態なのかはわかりません。
しかし、ここまで山奥にあるのだからもう少しきれいなはずだろうと、願望があるせいか、そう思ってしまいます。


只見ダムのさらに上には巨大な田子倉ダムがそびえたっています。

ここのダム湖は観光船もあり、今頃は紅葉が色づいてきているでしょう。



今回は只見川の濁りの始まりとなっている場所を見つけてみようという試みをもって辿ってきたのですが、結局はっきりとしたことはわかりませんでした。

しかし二本木橋付近の地質が白い岩石だったことが気にかかっています。
あそこの工事が完了すれば、少しは濁りは治まると思います。


ところでなぜこのように川の濁りにこだわっているのか。
それはやはりこの川の色が、この地域に住んでいる人に良くない影響を与えているからだと思うからです、

私でさえ、只見川が濁っている状態を見るのはいい気がしません。
この地域に住んでいる人達は慣れてしまったかも、あるいは気にしないようにしているのかもしれません。
しかし気持ちを暗くさせているだろうという考えは、どうしても浮かんでしまいます。


一昨年の水害を経験したので、護岸工事の必要性は十分に感じています。
やはりこれからも安心してこの地域で生活していくためには仕方の無いことでしょう。

しかし、それらに加えて現在必要なのは、この地域に住んでいる人達を元気づける支援をすることではないかと思います。


奥会津地域の人達へのそのような支援はどのようなものにすべきかは、まだよく分かりません。

ただ、この地域に住む多くの人が持っていたら嬉しいというものがあります。
漠然としていますが、言うなれば「生きがい」というものが当てはまるかもしれません。

この地域に住むことの意味(価値)とか、自分とこの地域との結びつき、そのようなことを見いだしてもらえれば現在の状況でも元気でいられるのではないかと思うのです。

単に只見川とその周りの紅葉の美しさを見ることだけでも、また誰かの役に立っていることだけでも、生きがいを感じていた人もいたと思います。

そういったものを見いだすこと、得ることがこの地域の人に活力を与えるものになると思うのです。

ですから、それの手助けとなるような支援があればいいと思います。



今月は、「只見川の今を見つめて」と題して只見川を特集してきました。
前編でも述べた通り、今回はあまり気乗りしないブログでした。

次回からは楽しいものになればいいのですが。

それでは