2013年10月13日日曜日

只見川の今を見つめて:中編


柳津町から上流は、災害後の復旧工事や護岸工事を多く目にするようになりました。

護岸のためのコンクリートブロックは現場付近で大量に生産されています。

只見川とその支流の合流付近では、災害時に流されてきた多くの土砂が堆積しています。
これらも今の只見川の濁りの原因となっているのでしょう。



すっかり変わってしまった只見川ですが、以前と同じような只見川らしい風景も残っています。
原始の頃の風景を感じさせる独特の地形が見られます。

太古の時代は会津地方は海だったそうですが、貝の化石なども見つかることがあり子どもの頃はそれらを発掘して遊んでいたこともありました。




また周辺には、いかにも鉄道ファンが好みそうな鉄橋が多く見られます。

しかし現在は水害のため橋梁が流されてしまい川口駅〜只見駅は不通になっています。
現在のところJR只見線は会津若松駅からはこの川口駅が終点となっており、それ以降は代行バスが運行されているようです。



川口駅以降には被害を受けた橋が見られます。


只見線の復旧は奥会津の人に切望されていることでしょう。

冬には新潟県へ抜ける国道も閉鎖されてしまうためかなり不便になりますし、特に今の紅葉の時期には観光としてアピールできるものもあったので、奥会津の地域の人にとってはかなり厳しい状況にあります。

しかも現在はまだ原発事故の方が深刻であるので、こちらへ支援を求めることを大々的にはしづらいものがあるでしょう。



せっかくなので温泉でも宣伝させていただきます。
只見川沿いの温泉も鄙びた温泉のファンの方向けのなかなかよいところがあります。

湯倉温泉共同浴場 

脱衣所の前には、只見川を一望できる休憩室があります。


中でも喜ばしい復興を遂げているところがあったので紹介します。

三島町にある「栄光館」という温泉旅館です。
ここは只見川沿いに温泉があったので、一昨年の水害時には温泉が川に水没してしまいました。
撮影:7月下旬頃
しかし現在は再生されており、ご覧の通りです。
水害前からも何度か利用したことのありますが、眺めのいいこの温泉がまた戻ったことはうれしかったです。



館内も、復旧を機会に感じよく改装されていました。

2013年10月9日水曜日

会津フード記 その9「鯰料理」

食欲の秋にふさわしいものとして、今回は以前から食べてみたかったナマズ料理を取り上げます。

ナマズの天ぷら(定食)
ナマズは海外では普通によく食べられる魚のようですが、日本では珍味の部類でしょう。

ナマズを扱っている店も日本各地で見られるものの、その地域の中のユニークな存在の店として一軒くらいある程度だと思います。
東京でも新宿にナマズ料理の店がありましたが、やはり独特な店構えで興味があったのですが入らずじまいでした。

ナマズは美味しいと評判らしいのでずっと前から食べてみたかったのですが、うれしいことに地元にもナマズを扱う店があることが分かりました。


お店は喜多方市塩川町にある「丸市」というところです。
最初に注文したのは上の写真の天ぷらの定食でした。

確かに美味いです!
白身がふわふわとしています。
天ぷらネタとしては最高だと思います。

感動してしまったので、もっと他の料理も食べてみたいと思い、単品(要予約)を三品注文し、後日も訪れました。

料理はナマズの「あらい」、「焼きもの」、そして「柳川鍋」です。
ご飯と汁物もつけてもらいました。


「あらい」は美味しかったです。
食感も良く、川魚の刺身に抵抗の無い人であればかなり受け入れられると思います。


「焼きもの」はこの店独自の味噌ダレがつけられており、味はタラのような印象を持ちました。

もっとも美味しかったのは柳川鍋です。
どじょうやウナギなども使われますが、似たような魚なのでやはり合うのは当然でしょう。

暑い日だったので汗をかきながら夢中で食べてしまいました。
冬などに食べたら最高でしょう。


ところでナマズはどこから仕入れているのかと疑問に思い店員さんに訪ねたところ、なんと地元で捕れる天然物だそうです。

他に店が無いとはいえ、まさか地元で普通のメニューにして出せるほどナマズが捕れるとは思っていませんでした。


お店には捕ってきたナマズを入れておく生け簀があり、ここにしばらくいれておくと臭みがなくなるそうです。

とにかくナマズはお試しあれ!ですが、しかしウナギなどのようにやはり特別な日に食べる魚のように思いました。

何にせよ地元の天然物だというのが、より親しめるものがあります。

2013年10月6日日曜日

只見川の今を見つめて:前編

今月は只見川を特集します。

只見川は尾瀬地域を水源としている川であり、奥会津地域を貫き、大川(阿賀川)へと合流しています。

私の実家がある地域を流れる川であり、小さい頃からその流れを眺めつつ親しんできました。



只見川はその地理的条件から水力発電に適しているらしく、戦後には都市部へ電力を供給するために大規模な電源開発がなされました。
只見川の特徴としては、それらのダムが多く見られることです。

撮影;7月上旬頃

早戸温泉
また他の特徴としては、川霧がよく発生することです。

柳津町(奥は円蔵寺)
因果関係はあるかどうかわかりませんが、一昨年、平成23年の豪雨の被害がある数日前などは昼間に橋にまで届くくらいのの高さの川霧が流れてきたのを目撃しました。


その大洪水よって奥会津地域は甚大な被害を受けましたが、私もその時には現場にいました。
只見川及びその支流はみるみるうちに水かさが増えてきて、見たことが無い川の高さを目の前にしました。

生前ですが、昭和31年にも同様の只見川の水害があり、父が「水が家の側まで来たんだ」と言っていたことがありました。

それがどういうことなのか理解できたのはその時で、家の近くに支流が流れていたのですが、いつのまにか堤防のこちら側のふもとに大きな水たまりができていたのです。
その水たまりがゆっくりじわじわと大きくなっていき、やがて辺一面に広がり、家の基礎台の付近まで来たのでした。

幸い寸前のところで増水は収まりましたが、私の家より下にあった方は床上浸水の被害を受けました。

昭和31年のときもそうでしたが、今回の被害の原因はダムの影響があったのではとの記事を見かけました。
それは確かに考えられることです。

しかし江戸時代にも甚大な被害を与えた洪水が起きたことが記録されており、いずれにせよこの地域は今後も何らかの水害に見舞われる可能性があります。

水害対策として平成21年から只見川護岸工事事業が行われていたようです。
今回の水害はその最中に起きたことになりますが、東日本大震災、原発事故、そしてこの水害と立て続けに大災害に見舞われましたが、今思えばよく皆凌いだものだと感にふけるものがあります。


これから只見川の現在の様子を紹介して行きますが、今回はあまり乗り気でないブログになりそうです。

なぜなら昔から親しんでいた姿とはだいぶ変わってしまっているからです。

こちらにたびたび帰郷した時、感じていたことですが濁りが目立つようになってきています。
ちなみに写真は台風の後でしたので余計に濁っています。

昔はもう少し澄んだ緑色の反射が見られる川でしたが、近年は少し白っぽい濁りがあるような感じがします。
雨上がりには一週間も経たないうちに濁りが戻ったものですが、現在はなかなか戻らないでいます。
小さい頃に見ていたことのある色はここしばらくは見たことがありません。

平成に入ってからも台風などの被害で川が氾濫していたようです。
帰郷した時、茶色になった川の上に多くの樹木が漂っているのを見て愕然としたことがありました。
湾曲した地形の多くある川であり、しかも砂岩でできた川岸が多く見られるので、長年の歳月によって必然的にそのような状態になってしまったのかもしれません。
何にせよ、かなり変わってしまったのは残念が気持ちがあります。


ところで柳津町には魚渕というところがあり、ここはウグイという川魚が群生しており天然記念物に指定されています。

今ここを訪れてみる人には信じられないかもしれませんが、昔はこの魚渕や支流の銀山川付近に水面の色が黒く見えるくらいびっしりとひしめきながら泳ぐ群れが見られました。

ウグイの群れをまた見たいと思い、エサ(麩)を投げ入れてみました。
以前はエサが水面に落ちた瞬間、ウグイの群れがいっせいに集まってきたものでしたが現在ではまったく反応がありませんでした。
ウグイの群れが見かけなくなったのは知っていたのですが、全くいなくなったわけではないと信じてエサを入れ続けていました。

しばらくするとどこからか鯉が現れてきました。
最初エサを食べるのはその鯉だけでした。


しかし、やがてウグイらしき魚影も数匹でしたが見え隠れするようになりました。

しかしエサである麩の味を忘れてしまったのか最初は近づくだけでそれほど食べませんでした。
鯉だけがあいかわらず落葉までも見境い無く食べています。


しばらくすると少しづつですが、ウグイも徐々に姿を見せる数が多くなってきました。


何とかウグイを餌付けしようと思い、一時間ほど粘ってエサを与え続けていたら、やがてどこからか大量のウグイが集まってきました。
鯉がエサを食べているのに刺激されてやって来たのかもしれません。

エサを与え続けたら、ようやくこのような群れになりました。
昔よく見ていた魚渕の光景はこのようなものです。

しかしこれでもだいぶ少なくなったものだと言わざるを得ません。
それでもウグイ達がまだ生息していることが分かり、とても嬉しかったです。



今回のブログは只見川の、その気になっている濁りや、水害の跡、復旧(復興)の状況を観察しつつ紹介していきます。